看護の仕事は、病気やケガなどで苦しんでいる人たちの心身のケアが仕事です。確かに、看護師の仕事のほとんどがそれにつきますが、実はそういった看護も社会の変化に応じて日々変わってきているのです。
戦後まもなく看護という職業が日本に定着してきたころは、看護師の仕事は戦争でケガや病気を負ってしまった人たちのケガや病気の治療に携わることが第一の仕事でした。もちろん、今の看護師の仕事も病気やケガの治療や処置は、仕事の中でも重要なポイントです。しかし、戦後の混乱期が終わり社会的に生活が豊かになってくるのと同時に、看護師の仕事も病気やケガなどの治療のほかに、患者さんの生活の質の向上に貢献することが求められるようになってきました。今までは安静第一で治療が終わると安静を強いられてきたものですが、近年では手術してもなるべく早く社会復帰が出来るように歩行訓練や各種のリハビリテーションなどが行われるようになりました。看護師の仕事も、寝かせ霧ではなく出来ることは自分でやってもらうようにと変わってきました。
今までは病気や疾病から患者さんや利用者を診てきたのですが、観点の変換が求められてきています。病気やケガの治療はもちろんですが、患者や利用者を尊重した、人として向き合う看護が今求められてきているのです。
看護師を目指しがんばってきた人は、もちろんみな同じくらいの質の看護の技術を持っています。しかし、その中でも利用者から慕われる看護師と、好かれない看護師が出てきてしまいます。それはなぜでしょう。看護師の人間性にあるのです。患者や利用者を一人の人間として尊重して、心により沿った看護の出来る看護師は若干技術が下手でも好かれますし、病気やケガだけ寄り添うことの出来ない看護師はたとえ技術がうまくてもあまり好かれることはありません。
このように、看護も社会の変化とともに求められるものが変わっているのです。